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――沸き上げ時間のシフトで電源コストを抑える

エコキュートとデマンドレスポンス
――沸き上げ時間のシフトで電源コストを抑える

デマンドレスポンス(DR)の対象機器というと蓄電池やEVが注目されがちですが、実はエコキュート(電気式ヒートポンプ給湯機)は、すでに多くの需要家宅に設置済みという点で、小売電気事業者にとって着手しやすいDR対象機器のひとつです。この記事では、エコキュートを使ったDRの仕組みと、電源コストの抑制につなげる考え方を紹介します。

エコキュートは、もともとDRと相性がいい機器

エコキュートは、お湯を沸かして貯湯タンクに貯めておく仕組みのため、「今すぐ使う電力」ではなく「後で使うためにあらかじめ電力を消費しておく」機器です。この性質から、これまでも夜間の電力が余る時間帯に沸き上げを行う料金プランが多く設計されてきました。近年は太陽光発電の普及によって昼間に電気が余る時間帯も増えたため、その余剰電力を使って昼間に沸き上げを行う「おひさまエコキュート」も登場しています。

さらに、翌日の天気予報や電力需給の予測にあわせて、沸き上げの時間帯そのものをネットワーク経由で自動制御する「DR対応エコキュート」も、2023年以降発売の多くの機種で標準的に搭載されるようになってきました。すでに東京電力、中国電力、北陸電力など、各地の電力会社がエコキュートを対象にした沸き上げ時間シフトのプログラムを提供しており、需要家に電気料金の割引やポイント還元といった特典を付与することで参加を促しています。

図:エコキュートDRの基本的な仕組み
翌日の天気予報・ 電力需給の予測 エコキュートの 沸き上げ時間をシフト 電源コスト抑制・ 需要家への還元
出典:東京電力・中国電力・北陸電力ほか各社のエコキュート向けDRプログラム案内、経済産業省「給湯省エネ事業」における対象機器・DR実証の説明資料を基に作成。

電源コストを抑える、小売電気事業者にとってのメリット

エコキュートの沸き上げ時間を電力が余っている時間帯にシフトさせることは、需要家の電気代を抑えるだけでなく、小売電気事業者にとっても電源コストの抑制につながります。電力価格が高い時間帯の需要を減らすことができれば、調達コストの圧縮や、容量拠出金の算定対象となるピーク需要の抑制にも波及します。エコキュートは貯湯という性質上、需要家の生活に大きな負担をかけずに時間シフトができるため、比較的合意を得やすいDR対象機器だと言えます。

ただし、こうした機器制御によるリソースアグリゲーションは、相応のシステム投資と運用体制が必要になるため、実際に取り組んでいるのは規模の大きな電力会社が中心というのが実情です。2023年以降発売のネットワーク対応機種であれば、対象範囲は決して狭くありません。自社の顧客基盤の中にどれだけDR対応機種が含まれているかを把握することが、検討の第一歩になります。

【この記事の要点】
  • エコキュートは既存の設置台数が多く、小売電気事業者にとって着手しやすいDR対象機器のひとつです。
  • 2023年以降発売の多くの機種がネットワーク対応となっており、沸き上げ時間のシフトによるDRプログラムがすでに複数の電力会社で提供されています。
  • 沸き上げ時間のシフトは、需要家の電気代だけでなく、小売電気事業者の電源コストや容量拠出金の抑制にもつながります。

※DRプログラムの特典内容や対象機種は電力会社・地域により異なります。補助金の金額・条件も年度により変更されるため、最新情報は経済産業省「給湯省エネ事業」公式サイト等でご確認ください。

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インフォメティス株式会社(東証グロース市場上場)
設立
2013年4月8日
事業内容
ソニー発の機器分離推定技術(NILM)を核とした、エネルギー×AIによるエネルギーマネジメントサービスの開発・提供
インフォメティスのエネルギーマネジメント事業を見る
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※1参照元:【PDF】2022年度 一般社団法人 省エネルギーセンターHP (https://www.eccj.or.jp/bigaward/winner22/pdf/e-winner22.pdf)
インフォメティス公式HP (https://www.informetis.com/news/5917/)
      ※2 2025年8月18日時点 参照元:エナリス公式HP(https://www.eneres.jp/service/business-support/)