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デマンドレスポンスの報酬体系

小売電気事業者にとって、デマンドレスポンス(DR)は単なるコスト削減策ではなく、新たな収益源を確保する戦略的な柱となっています。本記事では、小売電気事業者が知っておくべきDRの報酬の仕組みを解説します。

デマンドレスポンスの報酬の仕組み

DRによって小売電気事業者が得られる報酬は、主に電力広域的運営推進機関(広域機関)やアグリゲーターを通じて提供されます。

容量拠出金の低減

この拠出金は、「総電力使用量」ではなく「ピーク時の最大電力」に基づき算定されます。したがって、DRにより一時的にピーク需要を抑制できれば、拠出金計算の基準となる最大値を効果的に引き下げられます。
DRを戦略的に活用し最大需要を削減することで、年間で数十万〜数百万円規模の費用削減が期待できます。

需給調整市場での収益獲得と対価(kWh/kW)

DRを通じた需要抑制に応じ、小売電気事業者に報酬が提供されます。

実際に調整を行った電力量(kWh)や、指令に応じて調整可能な供給能力(kW)をベースに算出される実績連動型の収益で、これは発動実績によって変動します。

報酬を最大化するための戦略

  • 市場ポートフォリオの最適化
    容量市場と需給調整市場、両方の特性を理解し、確保した調整力をどの市場にどれだけ配分するかをシミュレーションし、リスクとリターンのバランスを取ります。
  • 需要予測システムの導入
    ビッグデータ解析に基づく需要予測技術を導入することで、DRの発動成功率を高め、ペナルティリスクを回避し、市場報酬を確実に取りに行きます。
  • アグリゲーター機能の強化
    顧客との契約からシステムの運用、市場への参加までを一貫して行うアグリゲーション機能を自社で強化するか、信頼できる外部アグリゲーターと提携し、効率的な収益回収体制を構築します。

DR報酬を安定的な事業の柱に

DRの報酬は、市場価格回避による間接的な効果と、容量・調整力市場からの直接的な対価によって成り立っています。小売電気事業者は、これらの報酬体系を理解し、高精度な運用と、顧客の参加を促すインセンティブ設計を組み合わせることで、DRを安定的な収益源にすることができます。
DRの仕組みを構築し、電力市場の変革期における競争優位性の確立を目指すために、DR導入を支援している会社に相談することをおすすめします。

支援形態別
デマンドレスポンス(DR)
支援会社3選

デマンドレスポンスの導入を検討する企業向けに、システム型・PPS代行型・コンサルティング型といった支援形態別で、厳選した支援会社をご紹介します。
比較・検討の参考としてご活用いただければ幸いです。

システム型アイコン
システム型ならノウハウがなくても
デマンドレスポンス業務の
内製化が可能
インフォメティス
(BridgeLAB DR)
BridgeLAB DR公式HP
引用元:BridgeLAB DR公式HP (https://bridgelabdr.com/)
通知等をシステムで自動化し効率化とコスト削減を両立
  • 開発と既存システム改修も不要で導入できる
    SaaS型システム。
    需要予測からデマンドレスポンス発動まで
    全自動で行い、容量拠出金を削減。
  • システム型として「省エネ大賞」受賞※1の実績を持ち、有効性と信頼性が公的にも認められている
PPS代行型アイコン
PPS代行型ならデマンドレスポンスの
制度設計から運用まで
全委託できる
エナリス
(小売電気事業者支援サービス)
エナリス公式HP
引用元:エナリス公式HP (https://www.eneres.jp/service/business-support/)
小売電気業務全体を委託しホワイトラベル化
  • 小売電気事業者支援サービスは50社以上の支援実績※2を有し、需給管理・電力調達・卸売取引など、小売電気業務全体をカバー
    する包括型サービス
  • 経済産業省のデマンドレスポンス関連補助事業に登録されており、初めての参入でも補助金申請
    から実施まで一貫支援
コンサルティング型アイコン
コンサルティング型ならデマンドレスポンスを
主力事業として
成長させていける
KPMGコンサルティング
KPMGコンサルティング公式HP
引用元:KPMGコンサルティング公式HP (https://kpmg.com/jp/ja/home/industries/energy.html)
事業化・収益化を見据え
事業拡大を支援
  • デマンドレスポンスを「継続可能なビジネス」として成立させるための事業構想・制度対応・業務設計を上流から支援。
    制度選定やベンダー評価にも中立的に対応
  • エネルギー・インフラ専門チームによる、
    容量市場・需給調整市場への参入支援
※1参照元:【PDF】2022年度 一般社団法人 省エネルギーセンターHP (https://www.eccj.or.jp/bigaward/winner22/pdf/e-winner22.pdf)
インフォメティス公式HP (https://www.informetis.com/news/5917/)
      ※2 2025年8月18日時点 参照元:エナリス公式HP(https://www.eneres.jp/service/business-support/)