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家庭・企業への影響を解説

AI・データセンターの電力需要増で電気代は上がる?
家庭・企業への影響を解説

生成AIの普及やデジタル化の進展により、データセンターや半導体工場の新増設が進んでいます。これらの施設は大量の電力を継続的に使用するため、国内の電力需要や電力市場への影響が注目されています。

では、AIやデータセンターの電力需要が増えると、家庭や企業の電気代も上がるのでしょうか。本記事では、電力需要増加の背景と電気料金への影響、需要予測やデマンドレスポンスによる対応策を解説します。

AI・データセンターで電力需要が増えている

データセンターは、クラウドサービス、動画配信、オンライン決済、SNS、生成AIなどを支える社会インフラです。特に生成AIでは、大量のデータを処理する高性能なサーバーが必要となり、従来型のデータ処理と比べて電力消費が大きくなる傾向があります。

資源エネルギー庁は、データセンターや半導体工場の新増設、電動車や産業の電化などにより、今後の電力需要が増加する見通しを示しています。

また、2026年8月には、生成AI需要の拡大を背景として、データセンターを分散配置する取り組みも発表されました。データセンターの立地や電力供給の確保は、今後の電力インフラに関わる重要なテーマとなっています。

参考: 資源エネルギー庁「増加が見込まれるデータセンターの電力需要をどうする?」

電力需要が増えると電気代は上がる?

AIやデータセンターの増加だけを理由に、全国の家庭の電気代がすぐ一律に値上がりするわけではありません。しかし、電力需要の増加は、電気料金に影響する複数の要因と関係します。

影響する要因 電気料金への影響
電力需要の増加 需要が供給を上回る時間帯では、卸電力市場価格が上昇しやすくなります。
発電所・送配電設備の増強 将来的な設備投資や系統整備の費用が料金に影響する可能性があります。
市場連動型の料金プラン JEPXなどの卸電力価格が、電源調達調整額などを通じて料金に反映される場合があります。
需要のピーク化 一時的な需要ピークが、電力調達コストや容量確保の負担につながる場合があります。

家庭と企業では影響の受け方が異なる

電気料金への影響は、契約している料金プランや電圧区分によって異なります。一般家庭では、燃料費調整額や再エネ賦課金などの変動が主な関心になります。一方、高圧・特別高圧で受電する企業では、卸電力市場価格、契約電力、最大需要電力、調達方法などが料金に影響します。

対象 確認したいポイント
一般家庭 契約プラン、燃料費調整額、再エネ賦課金、時間帯別料金
中小企業 高圧料金、契約電力、電力使用量のピーク、電力会社の調整額
大規模施設・工場 30分ごとの使用実績、JEPX価格、需給予測、蓄電池・自家発電設備
小売電気事業者 需要予測、電力調達、インバランス、需要家へのDR要請体制

重要になるのは「電力を使う量」だけでなく「使う時間」

電力需要の増加に対応するには、発電所を増やすだけでなく、電力を使う時間帯を調整することも重要です。特に、冷房需要やAI処理などが重なる時間帯には、電力需給が厳しくなり、電力価格が上昇しやすくなります。

反対に、太陽光発電の出力が大きい昼間や、電力需要が比較的少ない時間帯に、蓄電池の充電や設備の稼働を移すことで、電力需給の平準化につなげられます。

電力データとAIによる需要予測が求められる理由

電力使用量は、気温、曜日、営業時間、設備の稼働状況、製造計画、天候などによって変化します。そのため、過去の使用量だけで電力需要を判断すると、予測と実績に差が生じることがあります。

電力データを継続的に分析すれば、需要のピークが発生する時間帯や、設備ごとの使用傾向を把握しやすくなります。さらに、AIや需要予測を活用すれば、電力価格や需給状況に応じて、設備の稼働時間や蓄電池の充放電を調整する判断にもつなげられます。

デマンドレスポンスによる電力需要の調整

デマンドレスポンス(DR)とは、電力需給の状況に応じて、需要家が電力の使用量や使用時間を調整する仕組みです。

例えば、電力需要が高まる時間帯に空調や蓄電池などの運転を調整したり、電力が余る時間帯に設備を稼働させたりすることで、電力需給の安定化と電力コストの抑制を目指します。

AI・データセンターのような大口需要が増えるほど、電力を効率よく使うための需要予測と、需要家を実際に動かす運用体制の重要性は高まります。

【この記事の要点】
  • AIやデータセンターの増加だけで、全国の電気代がすぐ一律に上がるわけではありません。
  • 一方で、電力需要が増えると、卸電力市場価格や送配電設備への投資負担に影響する可能性があります。
  • 電力を使う量だけでなく、どの時間帯に使うかを調整することが重要です。
  • 電力データの分析、需要予測、デマンドレスポンスが電力需給対策の重要な手段になります。

※電気料金への影響は、契約プラン、地域、電力会社、電力市場の状況などによって異なります。

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※1参照元:【PDF】2022年度 一般社団法人 省エネルギーセンターHP (https://www.eccj.or.jp/bigaward/winner22/pdf/e-winner22.pdf)
インフォメティス公式HP (https://www.informetis.com/news/5917/)
      ※2 2025年8月18日時点 参照元:エナリス公式HP(https://www.eneres.jp/service/business-support/)