V2Hの商談は、多くの場合「補助金がいくら出るか」が最大の関心事になりがちです。しかし補助金額はどの販売店・施工店でも変わらないため、そこだけで差別化するのは難しいのが実情です。この記事では、補助金の先にある「導入後にどれだけお得に、便利に使えるか」という提案軸を紹介します。
2025年度の国のCEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)は、個人宅・マンション共用部への設置の場合、機器購入費と工事費をあわせて上限65万円です。加えて東京都をはじめとする自治体独自の上乗せ補助もあり、太陽光発電やEVとの組み合わせが条件になるケースが多く見られます。ただし、この情報自体はどの販売店・施工店でも案内できる内容であり、商談の決め手にはなりにくいというのが実態です。
| 項目 | 内容の目安 |
|---|---|
| V2H本体・工事費の総額 | 100万円前後〜 |
| 国のCEV補助金(2025年度・個人宅) | 上限65万円(機器代・工事費込み) |
| 自治体補助金(例:東京都) | 太陽光・EVとの組み合わせ等が条件の上乗せ制度あり |
| 保有義務 | 原則5年間 |
出典:一般社団法人次世代自動車振興センター「V2H充放電設備の導入補助金」制度概要を基に作成。金額・条件は年度により変更されるため、最新情報は同センター公式サイトでご確認ください。
V2Hの経済効果は、実は導入後の運用次第で大きく変わります。単純に自宅の電気でEVを充電するだけでは、電気料金の高い時間帯に充電してしまい、かえって割高になることもあります。太陽光発電を併設している場合は、日中の余剰電力をEVに充電し、電気料金が高い夕方から夜にかけてEVから家庭へ電気を戻すことで、系統からの買電を抑えられます。
これはデマンドレスポンス(DR)の考え方そのものです。EVという大容量バッテリーを需給の状況に応じて柔軟に充放電させることで、施主の電気代を抑えられます。ただし、翌日の天気予報や家庭の消費電力パターンを踏まえた充放電のタイミング設計は、施工店が手動で提案するには専門性が必要な領域です。
多くの現場では、V2Hの設置工事が完了した時点で提案が終わってしまい、その後の運用は施主任せになっているのではないでしょうか。ここに、AIによる充放電の自動最適化という付加価値を組み込む余地があります。翌日の家庭の消費電力量と太陽光発電量をAIが予測し、系統からの買電を抑えながら太陽光の余剰電力を優先的にEVの充電へ回す制御を自動で行うサービスがすでに存在します。「工事から運用まで一貫してサポートする販売店」という打ち出し方は、補助金の説明だけでは作れない差別化になります。
※補助金の金額・条件は年度によって変更されます。最新の情報は一般社団法人次世代自動車振興センターの公式サイトでご確認ください。
EVのバッテリーを大容量の蓄電池として活用し、太陽光発電の余剰電力や電気の使用状況、天気予報をもとに充放電計画をAIが自動で立てて制御する技術を、インフォメティスが開発・提供しています。この技術は東京電力をはじめとする事業者を通じてサービス化されており、インフォメティス自体がV2H機器や制御サービスを単体で直接販売しているわけではありませんが、V2Hの経済効果を高める仕組みとして、ご提案の参考にしていただければと思います。
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比較・検討の参考としてご活用いただければ幸いです。


